
豆腐の移動販売を考え始めた時に、フランチャイズ加盟(FC)も正直、考えました。結論から言いますと、フランチャイズ加盟は見送りました。2年経過した今もフランチャイズには加盟していません。加盟しなかった理由は「お金がなかったから」です。
豆腐屋に限らず色々な業種でフランチャイズ本部は存在しますし賛否両論ありますが、素人、後発組が個人の力で勝ち残るのは本当に厳しいです。今回は豆腐屋のフランチャイズ加盟は儲かるのか?また平均年収と潰れるポイントに関して書いていきます
豆腐屋フランチャイズ(FC)のメリット
未経験でも開業しやすい: 商品の製造方法や店舗運営ノウハウ、仕入れルートなどが本部から提供されるため、豆腐製造や経営の経験がない方でも比較的容易に開業できます。私のような後発組にとってはフランチャイズ加盟は金額面を除けば成功への近道と言えます
ブランド力と集客力: 既存のブランド名や信用力を利用できるため、開業当初から一定の集客が見込めます。
経営サポート: 本部から経営指導やアドバイス、販促支援などが受けられるため、安心して事業に取り組めます。
スケールメリット: 仕入れや広告などで本部がスケールメリットを活かせる場合があり、コストを抑えられる可能性があります。
また、フランチャイズ本部が新しい商品や季節限定の商品などを開発してくれるため、常に新鮮な商品を提供できます。実際に私が苦戦しているのは、この点です新商品の開発は個人の力では難しいのです。
豆腐屋フランチャイズ(FC)のデメリット
加盟金とロイヤリティ
本部に加盟金や毎月のロイヤリティを支払う必要があります。これにより、利益が圧迫される可能性があります。
運営の自由度が低い
店舗のレイアウトや営業時間、商品ラインナップなどが本部の規定に従う必要があるため自由な経営がしにくい場合があります。
本部の影響を受けやすい
本部の経営状況やブランドイメージが悪化した場合、自身の店舗にも悪影響が及ぶ可能性があります。
契約期間と解約
フランチャイズ契約には期間が定められており、途中で解約する場合に違約金が発生する可能性があります。
競合店の存在
同じフランチャイズの店舗が近隣に出店する可能性があり、競合が激化する場合があります。
豆腐屋フランチャイズの開業費用
豆腐屋のフランチャイズ開業にかかる費用は、加盟する本部や店舗の規模、立地条件などによって大きく異なります。一般的にかかる可能性のある費用項目は下記の通りです。
加盟金: フランチャイズ契約を結ぶ際に本部に支払う費用です。数十万円から数百万円程度が一般的です。
保証金: 契約期間中の債務履行を担保するために本部に預ける費用です。契約終了後に返金されますが、数十万円から数百万円程度が必要となる場合があります。
店舗取得費: 店舗の敷金、礼金、仲介手数料などがかかります。居抜き物件を利用するか、新規に物件を取得するかによって大きく変動します。数百万円以上になることもあります。
内外装工事費: 店舗の内装や外装、看板などを整備する費用です。店舗の規模やデザインによって数百万円から数千万円かかる場合があります。
豆腐屋で移動販売を選択する場合には上記の店舗取得費・内外装工事費は当然、不要になりますが営業車の購入は必要です
厨房設備・備品費: 豆腐製造に必要な機械や調理器具、冷蔵庫、陳列ケース、レジなどを購入・設置する費用です。数百万円以上になることが多いです。私の場合は自宅を倉庫にして厨房設備も中古で購入しました。今も支障なく稼働しています
研修費: 本部が提供する研修を受けるための費用です。加盟金に含まれている場合もありますが、別途費用が発生する場合もあります。
運転資金: 開業当初の仕入れ費用、人件費、光熱費、家賃、広告宣伝費など、店舗運営に必要な資金です。少なくとも3~6ヶ月分程度の運転資金を用意しておくと安心です。
200万円~400万円程度が目安となる場合があります。私の場合は自己資金が100万程度しかなかったので、この時点でフランチャイズ加盟は断念しました
その他費用: 保険料、許認可取得費用、事務用品費などが、かかる場合があります。
具体的な開業資金の例
フランチャイズ本部によっては、具体的な開業資金の目安を提示している場合があります。例えば、移動販売型の豆腐屋であれば、比較的初期費用を抑えられ、5万円から開業可能と謳っているケースもあります。一方で、路面店などの場合は、1000万円以上の開業資金が必要となることもあります。
豆腐屋フランチャイズの平均年収
豆腐屋のフランチャイズの平均年収は、公的な統計データが少ないため、正確な数値を把握することは困難です。しかし、一般的に以下の要素によって大きく変動すると考えられます。
店舗の売上: 立地条件、集客力、商品力、接客力などによって大きく左右されます。
経費: 家賃、人件費、仕入れ費用、光熱費、ロイヤリティなどが利益を圧迫します。
オーナーの経営手腕: 効率的な店舗運営、コスト管理、販促活動などが重要になります。
フランチャイズ本部のサポート体制: 本部のブランド力、商品開発力、経営指導などが売上に影響します。
年収の目安
個人経営の豆腐屋の年収は400万円程度と言われることが多いですが、フランチャイズの場合は、本部のブランド力やサポートによって、それ以上の年収を目指せる可能性もあります。ただし、開業当初は売上が安定しないため、十分な運転資金を用意しておくことが重要です。
高収入を目指すために
好立地への出店: 人通りが多く、競合が少ない場所を選ぶことが重要です。ただし好立地は金額が高くなります
積極的な販促活動: 地域住民への認知度を高め、リピーターを獲得するための工夫が必要です。
コスト管理の徹底: 無駄な経費を削減し、利益率を高める努力が必要です。
顧客満足度の向上: 親切な接客や高品質な商品提供を通じて、顧客からの信頼を得ることが重要です。
複数店舗展開: 経営が安定してきたら、複数店舗展開を検討することで、更なる収入アップを目指せます。
フランチャイズ加盟の注意点
フランチャイズ本部が提示する収益モデルはあくまで目安であり、保証されたものではありません。鵜呑みにせず、自身でしっかりと市場調査を行い、収支計画を立てることが重要です。
豆腐屋フランチャイズで潰れる失敗ポイント
豆腐屋のフランチャイズで失敗してしまうケースには、いくつかの共通点が見られます。主な失敗ポイントは以下の通りです。
安易な加盟: 十分な情報収集や検討を行わず、本部の甘い言葉や収益モデルだけを信じて安易に加盟してしまう。
資金計画の甘さ: 開業資金だけでなく、運転資金や予備資金が不足しており、売上が安定する前に資金がショートしてしまう。
立地選定の失敗: 人通りが少ない、競合店が多いなど、売上が見込めない立地を選んでしまう。
商品力不足: 本部の提供する商品が顧客のニーズに合っていない、品質が低いなど、商品力がないためにリピーターがつかない。
店舗運営の未熟さ: 接客態度が悪い、清掃が行き届いていない、効率的なオペレーションができていないなど、店舗運営がうまくいかない。
販促不足: 地域住民への認知度が低く、集客ができない。効果的な販促活動を行っていない。
コスト意識の低さ: 無駄な経費を垂れ流し、利益を圧迫してしまう。
本部との連携不足: 本部からのアドバイスやサポートを十分に活用せず、孤立してしまう。
市場の変化への対応不足: 顧客のニーズや競合店の動向など、市場の変化に対応できず、時代遅れになってしまう。
オーナー自身のモチベーション低下: 経営がうまくいかない場合に、オーナー自身のモチベーションが低下し、経営努力を怠ってしまう。
失敗を避けるためには?
徹底的な情報収集と比較検討: 複数のフランチャイズ本部の資料を取り寄せ、事業内容、費用、サポート体制などを比較検討する。
綿密な資金計画: 自己資金だけでなく、融資なども含めた資金調達計画をしっかりと立て、余裕を持った運転資金を確保する。
慎重な立地選定: 地域の人口構成、競合店の状況、人通りなどを十分に調査し、売上が見込める立地を選ぶ。
本部との良好な関係構築: 本部からのアドバイスやサポートを積極的に活用し、密なコミュニケーションを図る。
常に顧客視点を持つ: 顧客のニーズを把握し、高品質な商品とサービスを提供することを心がける。
継続的な学習と改善: 常に新しい情報を取り入れ、店舗運営や販促活動を改善していく努力を怠らない。
(まとめ)
豆腐屋のフランチャイズ開業は、未経験者でも比較的容易に始められる可能性がありますが、「成功する」か?どうかは、開業費用、運営努力、市場環境など様々な要因に左右されます。
成功するためには、複数のフランチャイズ本部を比較検討し、綿密な資金計画を立て、慎重な立地選定を行うことが重要です。また、開業後も常に顧客視点を持ち、継続的な学習と改善を怠らないことが大切です。
フランチャイズのメリットとデメリットを十分に理解した上で、自身の経営能力や目標に合わせて慎重に判断する必要があります。成功する人はフランチャイズ加盟する、しないに関わらず成功します。それは「覚悟」があるからです。あなたに「覚悟」があれば道は拓けます