
豆腐の移動販売を始めるにあたり、先ずは狙うべきターゲット(年齢層)を確実に絞り込むことが大切です。浅く広くではなく狭く深く絞り込むのがポイントになります。
また新規客を、如何にリピーターに育てていくか?も大切なポイントです。いくら新規客が増えてもリピーターにならないようでは、いつまで経っても豆腐の移動販売は成功しません。私の実体験を基に下記に詳しく書いていきます
狙うべきターゲット:50代~70代の主婦層
この世代は、日々の食事の献立を考える中心的な役割を担っており、健康志向も高い傾向があります。また、ある程度、子育て、住宅ローンも完済してますから生活にも余裕のある年齢層になります
狙うべき理由:
購買決定権: 家庭の食品購入において、大きな決定権を持っています。
健康意識: 添加物の少ない自然な食品や、栄養価の高い豆腐への関心が高いです。
食卓への登場頻度: 冷奴、味噌汁、煮物、炒め物など、豆腐は日常の食卓に頻繁に登場する食材です。
口コミ効果: 良質な商品やサービスは、ママ友ネットワークなどを通じて広がりやすいです。
具体的なアプローチ:
商品の特徴: 国産大豆の使用、無添加・天然にこだわった製法、栄養価の高さなどをアピール
レシピ提案: 豆腐を使った簡単で栄養満点なレシピを提供することで、日々の献立に取り入れやすくします。
セット販売: 離乳食用の柔らかい豆腐と、大人向けのしっかりとした豆腐のセット販売なども考えられます。
その他のターゲット層:若年層、単身者層
メインターゲットにはなりませんが、駅前の出張販売などでは若年層、単身者も良く来店されます。ここで取りこぼしがないようにすることも大切です
近年、健康志向の高まりから、若年層や単身者層の間でも豆腐の需要は増えています。手軽に栄養を摂りたい、ヘルシーな食生活を送りたいというニーズに応えることが重要です。
理由:
健康意識: 健康的な食生活への関心が高まっています。
時短ニーズ: 忙しい現代人にとって、調理の手間が少ない豆腐は魅力的な食材です。
多様な食べ方: 冷奴だけでなく、スムージーやスイーツなど、新しい豆腐の食べ方への関心も高まっています。
具体的なアプローチ:
商品の特徴: おしゃれなパッケージ、手軽に食べられるカップ入り豆腐、デザート豆腐などの開発も検討する
SNS活用: 若年層へのアプローチとして、SNSで商品の魅力やアレンジレシピを発信するのが効果的です。
イベント出店: 大学の学園祭や地域のイベントに出店し、若い世代への認知度向上を図りましょう。
私の場合は近隣に大学が2つありましたので交渉して月に1回、販売スペースを確保させてもらい販売させて頂きました。大学生が豆腐?と思われるでしょうが、物珍しさもありラッパの音で面白いくらいに大学生は集まってきます。
30分で用意した豆腐が全て完売したことも何回もあります。この30分で売上は3万を超えます。ここで大事なことは売れるからと言って訪問頻度を上げないことです。月に1回だからこそ物珍しさもあり購入に結びつきます。また移動販売の豆腐は高いので大学生に、とっては月に一度の贅沢…で購入してくれるのです
集客方法:認知度を高め、顧客との接点を増やす
移動販売の成功には、効果的な集客が不可欠です。ターゲット層に合わせた多様なアプローチで、認知度を高め、顧客との接点を増やしていきましょう。
地域密着型の集客
移動販売の強みは、地域に密着できることです。地域住民との信頼関係を築きながら、着実に顧客を増やしていきましょう。
チラシ・ポスティング:
ターゲット層に合わせたデザインと情報で、近隣の住宅やマンションに配布します。
開店日時、場所、商品の特徴、お得な情報などを分かりやすく記載しましょう。
初回購入者向けの割引クーポンなどを付けるのも効果的です。
地域イベントへの出店:
地域の祭り、フリーマーケット、朝市などに出店し、直接商品を販売します。
試食を提供したり、豆腐を使った簡単な料理を実演したりすることで、興味を持ってもらいやすくなります。
他の出店者や地域住民との交流も大切にし、顔見知りになることを心がけましょう。
口コミを活用:
既存顧客に紹介を促す仕組み(紹介割引など)を導入します。
SNSで情報を発信してもらいやすいように、魅力的な商品写真や情報を投稿しましょう。
顧客の声を集め、ホームページやSNSで紹介するのも効果的です。
2.2. オンラインでの集客
インターネットやSNSを活用することで、より広範囲への情報発信や顧客とのコミュニケーションが可能になります。
SNS活用:
Instagram、Facebook、X(旧Twitter)などで、商品の魅力や移動販売のスケジュールを発信します。
美しい商品写真や動画、豆腐を使ったレシピ、生産者のこだわりなどを投稿し、フォロワーを増やしましょう。
コメントやDMには丁寧に返信し、顧客とのエンゲージメントを高めます。
ライブ配信で商品の紹介や調理実演を行うのも効果的です。
ホームページ・ブログ:
商品の詳細情報、移動販売のスケジュール、こだわりなどを掲載したホームページを開設します。
豆腐に関する豆知識やレシピなどをブログで発信し、SEO対策を行うことで、検索からの流入を増やします。
オンラインショップを開設し、一部商品を全国に販売することも検討できます。
地域情報サイトへの登録:
地域のポータルサイトや情報サイトに移動販売の情報を登録します。
地域住民が検索するキーワードを意識して、情報を掲載しましょう。
2.3. その他の集客方法
上記以外にも、様々な集客方法を組み合わせることで、より効果を高めることができます。
他の事業者との連携:
地域の農家や商店と協力し、共同でイベントを開催したり、商品を販売したりするのも有効です。
例えば、新鮮な野菜と一緒に豆腐を販売したり、豆腐を使ったコラボ商品を開発したりすることが考えられます。
メディアへの露出:
地域の新聞や情報誌、ラジオなどに取材を依頼し、移動販売の取り組みを紹介してもらいます。
ユニークな商品やサービスを提供していれば、メディアの関心を集めやすいでしょう。
ポイントカード・スタンプカード:
購入金額や回数に応じてポイントを付与したり、スタンプを集めると特典が得られる仕組みを導入します。
リピーター育成に繋がりやすく、顧客の来店頻度を高める効果が期待できます。
リピーターにする為の戦略
顧客との関係性を深める
一度購入してくれた顧客をリピーターにするためには、商品の魅力だけでなく、購入体験全体の満足度を高めることが重要です。顧客との良好な関係を築き、長く愛される移動販売を目指しましょう。
商品の品質と品揃え
何よりもまず、高品質で美味しい豆腐を提供することが基本です。その上で、顧客のニーズに応じた品揃えを心がけましょう。
品質へのこだわり
厳選された国産大豆を使用し、伝統的な製法を守りながら、丁寧に作り上げられた豆腐は、顧客の信頼を得ます。
季節や気候に合わせて、微妙な調整を行うなど、常に最高の品質を追求しましょう。
試食を提供し、味に自信があることをアピールすることも重要です。
多様な品揃え
定番の絹ごし豆腐や木綿豆腐に加え、おぼろ豆腐(ざる豆腐)など、様々な種類の豆腐を用意することで、顧客の選択肢を広げます。
季節限定の豆腐や、地域特産の食材を使った豆腐などを開発するのも魅力的です。
豆腐を使った惣菜やスイーツなども販売することで、新たな顧客層の開拓にも繋がります。
顧客体験の向上
購入時の体験が良ければ、顧客は再び利用したいと思うはずです。丁寧な接客と、ちょっとした工夫で、顧客満足度を高めましょう。
丁寧な接客
明るく笑顔で、親切丁寧な接客を心がけましょう。
商品の特徴やおすすめの食べ方などを丁寧に説明することで、顧客の購買意欲を高めます。
顧客の質問や要望には真摯に対応し、信頼関係を築きましょう。
コミュニケーション
顧客の名前を覚えたり、世間話をしたりすることで、親近感を持ってもらえます。
SNSやメールマガジンなどを活用して、顧客とのコミュニケーションを継続的に行いましょう。
顧客からのフィードバックを積極的に受け付け、商品やサービスの改善に活かしましょう。
付加価値の提供
豆腐を使ったレシピカードを配布したり、簡単な調理方法をアドバイスしたりすることで、顧客の食卓を豊かにします。
購入金額に応じたおまけをつけたり、季節の挨拶状を送ったりするのも喜ばれます。
特別感の演出
リピーターには、特別な扱いをすることで、より愛着を持ってもらいやすくなります。私の場合は豆腐の空きパックを1つ10円で買取していました。これはビックリするくらいに反響は良かったです。リピーター確保のための一番の秘策と言えます
会員制度の導入
一定の購入金額や回数に達した顧客を対象に、会員限定の特典(割引、プレゼント、先行販売など)を提供します。
会員限定のイベントやワークショップを開催するのも、顧客との繋がりを深める良い機会です。
顧客データの活用
顧客の購買履歴や属性を分析し、個々のニーズに合わせた情報提供や提案を行います。
誕生日月に特別なクーポンを送信したり、過去の購入履歴に基づいたおすすめ商品を案内したりするなど、One-to-Oneマーケティングを意識しましょう。
限定商品の提供
リピーター限定の特別な豆腐や、数量限定の希少な豆腐などを販売することで、特別感を演出します。
「〇〇さん、いつもありがとうございます。今回は特別に…」といった一言を添えるだけでも、顧客は大切にされていると感じるでしょう。
(まとめ)
移動販売は、地域の方々との温かい繋がりを築きながら、美味しい豆腐を届けることができる魅力的なビジネスです。そして一番の魅力はライバルは存在するものの、御客様に寄り添った対応をしている移動販売の豆腐屋は殆どないことです。
御客様に寄りそうことは、決して安い豆腐を売ることでもなく、御客様のご機嫌を取ることでもありません。御客様が求めていることは一人一人、違います。その事を認識して個別に誠実に対応していけばリピーターは確保でき私のような後発でも豆腐の移動販売で成功することは充分に可能です