豆腐屋が減少しているのに移動販売は稼ぐことが出来る理由とは

豆腐の市場規模は約5,000憶円と言われています。しかしながら街の豆腐屋さんは、御存知の通りで減少しています。当然、後継者問題や大型スーパーの進出などが有るのですが厳しい言い方ですが、創意工夫のない豆腐屋さんが多いのも事実です

競争が激しく、物価高の今日では「待ちの商売」では御客様は来てくれません、その点、豆腐の移動販売であれば「攻めの商売」が可能です

これは豆腐に限った話ではありませんが、移動販売のメリットを生かしていけば減少している街の豆腐屋さんを尻目に後発のド素人でも勝ち残ることは出来ます。

リスクが少なくメリットが多いと言われる理由

豆腐の移動販売が店舗販売に比べてリスクが少なくメリットが多いと言われる背景には、いくつかの重要な要因が挙げられます。初期投資の抑制から、顧客との直接的な繋がり、そして変化への柔軟な対応力まで、移動販売ならではの利点が数多く存在するのです。

1. 初期投資の抑制と固定費の削減

店舗を構える場合、物件取得費や内外装工事費、什器備品購入費など、多額の初期投資が必要となります。これに対し、移動販売は車両の購入・改装費が主な初期投資となり、店舗を持つ場合に比べて大幅に費用を抑えることができます。

また、店舗運営には毎月、賃料、光熱費、固定の人件費といった固定費が発生します。移動販売では、これらの固定費を大幅に削減できます。車両の維持費や燃料費は発生するものの、売上がない日のコスト負担は店舗に比べて格段に小さくなります。

2. 立地の柔軟性と商圏の変化への対応力

店舗販売は、一度場所を決めると容易に変更できません。しかし、移動販売は、曜日や時間帯によって販売場所を変えることが可能です。人通りの多い場所、イベント会場、住宅街など、ターゲット顧客に合わせた場所を選ぶことができます。

また、時代の変化や地域のニーズに合わせて、柔軟に商圏を変えることができるのも大きなメリットです。もし、ある場所での売上が伸び悩んだとしても、別の場所を開拓することで、事業を継続させることができます。

3. 顧客との直接的なコミュニケーション

移動販売では、販売者が直接顧客と対話する機会が多くなります。「この豆腐はどんな大豆を使っているんですか?」「おすすめの食べ方はありますか?」といった質問に丁寧に答えることで、顧客との信頼関係を築きやすくなります。

顔が見える販売は、安心感や親近感を生み出し、リピーターの獲得につながります。顧客の反応を直接感じることができるため、商品の改善や新しい商品の開発にも役立ちます。

4. 小規模からのスタートと段階的な成長

移動販売は、小規模から事業を始めることができるため、リスクを抑えながら経験を積むことができます。まずは週末だけ、あるいは特定の地域だけで試験的に販売を開始し、徐々に規模を拡大していくというステップを踏むことが可能です。

売上が安定してきた段階で、実店舗を持つことを検討することもできます。移動販売で得た顧客基盤や商品開発のノウハウは、店舗運営においても大きなアドバンテージとなるでしょう。

5. 宣伝効果と地域貢献

移動販売車そのものが、移動する広告塔としての役割を果たします。地域のイベントに出店したり、住宅街を巡回したりすることで、自然と認知度が向上します。

また、地域住民にとっては、近所で手軽に美味しい豆腐を購入できるという利便性があり、地域貢献にも繋がります。「〇〇さんの豆腐屋さん」として親しまれ、地域コミュニティの一員となることも期待できます。

店舗の豆腐屋が年々減少している理由

一方で、昔ながらの店舗の豆腐屋さんが年々減少している背景には、社会構造の変化や競争環境の激化など、複合的な要因が存在します。

1. 後継者不足と高齢化

多くの個人経営の豆腐屋さんは、経営者の高齢化が進んでいます。体力的な負担が大きいことや、後継者となる若い世代が都市部へ流出していることなどから、廃業を選択するケースが増えています。伝統の味や技術が失われていくことは、地域社会にとっても大きな損失です。

2. 大手メーカーとの価格競争

スーパーマーケットなどでは、大手メーカーが大量生産する安価な豆腐が主流となっています。個人経営の豆腐屋さんは、高品質な大豆や伝統的な製法にこだわる一方で、価格競争においては不利な状況に置かれています。消費者の価格志向の高まりも、個人経営の豆腐屋さんにとっては厳しい現実です。

3. 消費者の購買行動の変化

消費者の購買行動は多様化しており、スーパーやコンビニエンスストアでまとめて食品を購入する傾向が強まっています。専門の豆腐店にわざわざ足を運ぶという習慣を持つ人が減っていることも、店舗の豆腐屋さんの減少に繋がっています。

また、食の安全・安心に対する関心の高まりから、トレーサビリティが明確な商品や、有機栽培された大豆を使用した豆腐など、付加価値の高い商品を求める消費者が増えています。このようなニーズに対応できない豆腐屋さんは、競争力を失ってしまう可能性があります。

4. ライフスタイルの変化とニーズの多様化

共働き世帯の増加や単身世帯の増加など、ライフスタイルが多様化する中で、消費者が求める豆腐のニーズも変化しています。少量パック、調理済み豆腐、デザート豆腐など、多様な商品展開に対応できない豆腐屋さんは、時代の変化に取り残されてしまう可能性があります。

5. 経営資源の不足と情報化への遅れ

個人経営の豆腐屋さんは、経営資源が限られている場合が多く、積極的な設備投資や販促活動を行うことが難しいことがあります。また、インターネットやSNSを活用した情報発信が遅れている場合もあり、新たな顧客の開拓が進まないという課題も抱えています。

(まとめ)

豆腐の移動販売は、初期投資や固定費を抑えられ、立地の柔軟性や顧客との直接的な繋がりといった多くのメリットがあります。一方、店舗の豆腐屋さんは、後継者不足、価格競争、消費者の購買行動の変化など、様々な課題に直面しており、その数が減少傾向にあります。

豆腐は5,000憶円の市場規模がありながらも創意工夫が殆どないままに今日まで来ている数少ない業界と言えます。だからこそ私のような後発のド素人でも勝ち目があるのです

おすすめの記事