【豆腐】移動販売で廃棄が出ても大丈夫!社会貢献して売上アップ

豆腐は賞味期限が短く、移動販売でも廃棄は覚悟しなければなりません。特に事業を始めたばかりの頃は廃棄を恐れるあまりに仕入れを少なくして品切れを起こすこともあります。しかし、これは御客様を獲得出来ないばかりかリピーターも離れていきます

起業当初は廃棄を恐れず強気の発注をするべきです。当然、廃棄は増えますが大丈夫です。廃棄が出ても社会貢献が出来て、結果として売り上げがアップする秘訣に関して書いていきます

1日の売上目標の明確化

先ずは「今月の売上目標」から「今日の売上目標」を逆算して明確にするべきです。1日の売上目標を明確にして、後は豆腐ごとの目標販売数も決めていきます

1. 一日の売上目標の設定:実現可能な目標値を定める

売上目標を設定する際には、以下の要素を総合的に考慮し、現実的で達成可能な数値を定めることが重要です。

出店場所と時間帯

オフィス街、住宅街、商業施設、イベント会場など、出店場所によって客層や購買意欲、滞在時間が大きく異なります。それぞれの場所の特性を理解し、ターゲット顧客の数や来店頻度を予測しましょう。

時間帯: 平日のランチタイム、夕方、週末など、時間帯によって人通りや購買層が変わります。最も売上が見込める時間帯に注力できるよう、出店計画を立てましょう。

曜日: 平日と週末、祝日などによって客足は変動します。過去のデータや類似の移動販売の事例を参考に、曜日ごとの売上予測を立てましょう。

商品単価:設定する商品ごとの価格帯によって、必要な販売個数が変わってきます。
客単価1000円を目指すのであれば、その目標を達成するために必要な商品構成と販売数を意識する必要があります。

目標客数:出店場所の潜在的な顧客数、競合店の状況、あなたの移動販売の認知度などを考慮して、一日あたりの目標客数を設定します。

開業当初は目標客数を低めに設定し、徐々に引き上げていくのが現実的かもしれません。

運営コスト

車両の維持費(燃料費、駐車場代、メンテナンス費)、仕入れ費用、人件費(もしあれば)、出店料、光熱費、消耗品費など、一日あたりの運営にかかるコストを算出します。

売上目標は、これらのコストを回収し、利益を確保できる水準に設定する必要があります。

売上目標設定のステップ例:

出店候補地の選定と調査: 複数の候補地をリストアップし、それぞれの特性(人通り、競合店の有無、ターゲット顧客層など)を調査します。

時間帯・曜日ごとの人通り予測: 各候補地において、曜日や時間帯ごとの人通りのデータを収集・分析します。
目標客単価の設定: 提供する商品ラインナップと価格設定に基づき、現実的な目標客単価を設定します(例:800円〜1000円)

廃棄を売上アップに生かすノウハウ

2. 廃棄の目安:鮮度管理と需要予測のバランス

豆腐は生ものであるため、鮮度管理が非常に重要です。廃棄ロスを最小限に抑えるためには、適切な在庫管理と需要予測が不可欠です。

一般的な廃棄の目安:

製造日からの経過日数: 豆腐の種類によって異なりますが、一般的に製造日から3〜5日程度が消費期限の目安となります。
特に移動販売の場合は、販売時間を考慮すると、製造日から2日以内のものを中心に販売するのが望ましいでしょう。

保管状況: 温度管理が不適切だと、消費期限内であっても品質が劣化する可能性があります。冷蔵設備を適切に管理し、常に低温を保つように心がけましょう。

見た目・匂いの変化: 販売時には、豆腐の色、ツヤ、匂いなどを確認し、少しでも異変があれば廃棄するようにしましょう。

廃棄ロスを減らすための対策:

正確な需要予測: 過去の販売データや、出店場所の特性、曜日、時間帯などを考慮し、できるだけ正確な販売数を予測します。

少量多品種販売: 様々な種類の豆腐を少量ずつ用意し、顧客のニーズに合わせて販売することで、特定の商品の売れ残りを減らします。

製造者との連携: 豆腐の製造者と密に連携し、納品頻度や量を調整してもらうことで、常に新鮮な豆腐を仕入れることができます。

積極的な販売促進: 消費期限が近づいている商品は、割引販売やセット販売などを活用して、できるだけ売り切るように努めます。「本日限り」「〇〇とセットで△△円引き」などのPOPを活用しましょう。

試食の活用: 積極的に試食を提供することで、商品の魅力を伝え、購入を促します。

予約販売の導入: 事前に予約を受け付けることで、必要な量だけを準備し、廃棄ロスを減らすことができます。特に高価な豆腐や限定品などは、予約販売を推奨するのも良いでしょう。

廃棄率の目標設定:

開業当初は、ある程度の廃棄ロスは覚悟しておく必要がありますが、徐々に販売データが蓄積されるにつれて、廃棄率を低減していく努力が必要です。

一般的な食品販売業の廃棄率は数%程度と言われています。移動販売の場合は、天候や人出に左右されるため、もう少し高くなる可能性もありますが、まずは5%以下の廃棄率を目指しましょう。
定期的に廃棄量を記録・分析し、原因を特定して対策を講じることが重要です。

起業当初、私は廃棄を売上の3%以内を目標に定めていました。例えば1日の売上目標が5万であれば1500円以内の廃棄となります。1500円の廃棄でも、仕入れ金額は半値ですから約20個の廃棄が出ることになります。

慣れないうちは、この20個の廃棄に悩んで、仕入れを減らしたこともありました。しかし、起業当初は廃棄も先行投資として
割り切り、品切れを起こすことは絶対に避けるべきです。廃棄が出ても大丈夫な理由は下記に述べていきます。

下記さえ実践すれば廃棄を怖がることも有りませんし、廃棄をチャンスに変えることも充分に可能です

廃棄ロスを社会貢献に繋げる方法

廃棄せざるを得なくなった豆腐を、少しでも社会の役に立て廃棄ロスを社会貢献に繋げている私の方法をご紹介します。

フードバンクへの寄付:

まだ食べられるにも関わらず、様々な理由で廃棄されてしまう食品を、必要としている人たちに届けるフードバンク団体に寄付する。

近くのフードバンク団体を探し、寄付の条件や方法などを問い合わせてみましょう。豆腐の場合は、冷蔵設備が必要となるため、寄付できる状態や量に制限があるかもしれません。

フードバンクによっては、移動販売の場所まで引き取りに来てくれる場合や、持ち込みが必要な場合があります。

私の場合は起業して3ヶ月目で廃棄の豆腐を捨てるのが精神的に苦しく毎日、悩んでいました。

そんな時に知人の紹介で地元のフードバンクさんを紹介して頂き、一気に廃棄の問題で悩まなくなりました。豆腐は高級品です

フードバンクさんは喜んで受け入れて下さいます。有り難いことにスタッフさんが事務所まで毎週金曜日の夕方に取りにきてくれました(営業時間は平日のみの為)

例え、廃棄が出ても、それで社会貢献が出来、喜んで下さる人が沢山居る…。そのことで勇気が出ました

福祉施設・地域団体への提供:

高齢者施設、児童養護施設、障がい者施設などの福祉施設などに、廃棄予定の豆腐を提供することを検討する。

これらの施設では、食材の確保に苦労している場合があり、あなたの提供は非常に喜ばれる可能性があります。
事前に連絡を取り、施設のニーズや受け入れ体制などを確認することが重要です。

堆肥化・飼料化:

食べられない状態になってしまった豆腐は、堆肥化して農業に役立てたり、動物の飼料として活用する方法があります。
地域の農家や畜産家と連携し、豆腐の引き取りや堆肥化・飼料化の協力体制を築くことを検討してみましょう。
自らコンポストを設置して堆肥化に取り組むことも可能です。

イベントでの活用:

地域のお祭りやイベントなどで、豆腐を使った料理を安価で提供したり、試供品として配布することで、廃棄ロスを減らしつつ、地域貢献に繋げることができます。

加工品としての再利用:

消費期限が近づいている豆腐を、豆腐ハンバーグや白和え、豆腐ドーナツなどの加工品に調理し、販売したり、地域のイベントなどで提供する。

これにより、廃棄ロスを減らすだけでなく、新たな商品価値を生み出すことができます。

社会貢献活動を行う上での注意点:

衛生管理の徹底: 提供する豆腐は、常に適切な衛生管理を行い、安全な状態であることを保証する必要があります。

事前の確認と連携: フードバンクや施設に提供する場合は、必ず事前に連絡を取り、相手のニーズや受け入れ体制、提供方法などを確認しましょう。

継続的な取り組み: 一度だけでなく、継続的に社会貢献活動に取り組むことが大切です。無理のない範囲で、できることから始めましょう。

情報発信: あなたの社会貢献活動をSNSや店頭で発信することで、顧客からの共感を得られ、お店のイメージアップにも繋がります。

(まとめ)

私の場合はSNSは殆ど活用しませんでした(御客様の年齢層が70代が大半だったので)。

それでも廃棄を、お渡しするNPO法人代表の方に、すごく喜んで頂き地元新聞社さんに、ウチの活動を伝えて頂いたことで新聞に大々的に活動が掲載されたのです

70代の御客様は新聞を読んでいる人は非常に多く、ウチの活動を褒めて下さいました。

結局、廃棄を怖がらずに出すことでマスコミに取り上げられて廃棄金額以上の売上が確保できるようになりました

また掲載された記事を見て新規の御客様も爆発的に増えたのです。

確かに廃棄は怖いですが、以上の私の経験からピンチをチャンスに変えることは充分に可能です

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